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28年分

28歳になったからといって

急激に私の中の何かが変化するはずもなく

自覚すらもないまま朝を迎えた。

いつもの様にのろのろと準備して出勤する。

いつもと違うことと言えば、鳴らずの携帯が珍しく

ぶんぶんとメールを受信していることくらい。

 

 

いつもの様に仕事をして、昼ご飯を食べる。

新がプレゼントしてくれた曲げわっぱの弁当箱にも

誰も気付かない様子。

リアクションに困るから何もして欲しくないと思う反面、

忘れられていることの寂しさ。

午後も社内の忙しない空気に包まれながら

マックに向かっていた。

うとうと・・・

突然電気が落ちた。

「ハッピーバースデイツーユー~♪ハッピーバースデイツーユー~♪」

積み上げたドーナツの頂点にろうそくが刺さった

奇妙な物体を囲んで、バースデイソングが流れる。

堀「ケーキが駄目だなんて選ぶのに苦労するよ。笑」

伴「おにぎりにしようかとも思ったんだけど。笑」

姫「有名店のドーナツだから大丈夫」

何が大丈夫なのかは分からないけれど

甘すぎないそれは、ふんわりと柔らかくて美味しかった。

見事にプレーンばかり。

私が一つ食べ終えたところで争奪が始まった。

結局この人たちは自分が食べたかっただけなのだ。

プレゼントは何だか照れくさくて、うまく喜べない。

頼「こんなにいっぱい・・・ありがとうございます」

堀「いいってことよ。私最近、節約にハマってて儲かってるから!」

・・・そういうのは儲かってるとは言わない。

伴「あの弁当箱は新ちゃんのプレゼント?」

頼「気付いてましたか」

伴「当たり前だよ。笑」

姫「昨夜はお楽しみだったってわけですね?笑」

頼「・・・何を言わせたいの?」

姫「頼さん、私フリーになったんですよ」

頼「え?別れたの?」

姫「そうなんです。フリーですよ」

頼「そっかー・・・」

姫「だからフリーなんですってば!」

頼「だから何!?」

姫「チャンスですよ?」

何が?

 

 

 

新「ロールケーキ予約したから」

頼「要らないと言うのに」

新「ケーキが無いと盛り上がらないでしょう!」

頼「ケーキがあっても私が食べなきゃ盛り上がらないのでは?笑」

新「みんなが食べたいの!頼は口実!」

・・・。

前祝いとして週末は盛大に祝ってもらった。

盛大といってもいつものメンバー。

美味しいモツ鍋を食べ、当然のごとく奴らは泊まり、

翌日は蕎麦を食べに遠出。

何故か山奥にあるカフェでお茶をして、

危うく遭難しそうになったが楽しかった。

誕生日は甘い物を強制的に食べさせられる日だと知った。

 

人は歳を取る。

当たり前のことだ。

その中でどれだけのことを得られるだろうか。

人生は修行だと、美輪さんが言った。

28年分、中身もしっかり歳を取っていきたい。

 

 

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